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• 特定法人限定特典付き初回限定セットについてくる
  特製小冊子をご紹介します♪
  
  ＜仕様＞
  ・Ｂ６版サイズ
  ・全１６ページ（表紙込み）
  
  ＜掲載内容＞
  ・市梨きみ先生インタビュー
  ・描き下ろし漫画「葵兄ちゃんとひざ枕」（4ページ）

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• 葵役　：斉藤壮馬様（以下、斉藤）
  福太役：伊東健人様（以下、伊東）

———収録を終えての感想をお願いします。
斉藤　僕は明るくて楽しい作品だけでなく、こういったダークで重たいＢＬ作品も大好きなので、原作を拝読して一読者として非常に心を揺さぶられました。演じるうえでは、「年上だけど、昔と同じ外見（子どもの姿）」というトリッキーな設定がとても楽しかった部分ですし、何よりクライマックスに向かって色々なものが紐解かれていく物語の流れがとても印象的でした。葵くんの目線でストーリーを辿ると心が苦しくなるのですが……ただメリバ（メリーバッドエンド）としてはこれ以上ない完成された結末だなと感じています。本作を伊東くんと二人で演じることができて、よい収録になったなと思いました。

伊東　原作上下巻をドラマＣＤ２枚組のシナリオに……ということで、大ボリュームな内容でした。物語序盤に抱いていたイメージが後半にいくにしたがってどんどん変化していく作品ですよね。僕が演じる福太くんは、いわゆる年下ワンコ攻めなのかな〜と思っていたんですけど、お話が進むにつれてそういった表現に収まるようなキャラクターではないことが解り、ゾクゾクするところが沢山ありました。

斉藤　ポップなラブコメが展開していくのかなと思ったら、まさかの激重作品という（笑）。

伊東　そうなんですよ……！　福太としては、非常にやりがいを感じながらお芝居させていただきました！

———連載時には、あらかじめ「何かしらある」ということをお伝えしたうえで展開していた作品だったので、読者様も毎話ドキドキしながら待っていたと思います。
伊東　そうですよね……事前に予告されていれば心の準備はできるから、ショッキングな内容が出てきても「あーっ……こういうことかー……」って思えますしね。セリフにはなっていないコマで、何かを燃やしているシーンとかもあって……「あーっ」てなったりしますもんね……。

斉藤　あったね……コマだけでね……。

伊東　時系列が行ったり来たりするのも特徴的ですよね。「実はあのとき……」と後から真相が繋がる妙を味わっていただけると嬉しいです。

———演じたキャラクターの印象をお聞きしてもよろしいでしょうか。
斉藤　先ほども伊東くんも言っていましたが、最初に受けた印象と最後とで全く感想が変わるんですよね。葵くんは、年上・ショタ・メガネ・ドＳという、非常に馴染みのあるキャラクター設定だなと思っていたんですけど、上巻と下巻で大きく印象が変わりました。僕には妹が二人いるんですけど、葵くんが福太くんに「葵兄ちゃんはすごいんだぞ」「守ってやるぞ」って言うシーンに、言い表せない悲しみや優しさを感じてしまって、とても共感しました。たとえそれが虚勢だったとしても、「そう言える」「言ってあげられる優しさ」を噛みしめながら、彼の目線でストーリーを辿っていきました。

伊東　僕は長男でして「お兄ちゃん」と呼べる人がいなくて……だから、原作を読み切るよりも先に「お兄ちゃん」というのがどういう存在なのかを想像することから始めました。僕には弟がいるので、弟の目線から僕がどう見えるのか……そこをヒントに、福太の目線から葵兄ちゃんがどう見えるのかを想像する……そうすると自然に、福太が葵兄ちゃんにどう守られてきたのかとかがうっすらと見えてくる……そうすると「福太としての自分」の答えが積み上げられていくんです。その流れで想像を膨らませていくとぶち当たるのが、ベッドでのイニシアチブについてで……。というのが、普段は福太って葵兄ちゃんにいじられて、尻に敷かれているじゃないですか。でもお布団の中だと主導権を握っているのは福太なんですよ。日常シーンとお布団とで立場が逆転する部分をどういう塩梅で表現するか……そこだけは自分からキャラクターを肉付けしていきました。

———実際に斉藤さんの葵兄ちゃんはいかがでしたか。
伊東　いやぁ、もう良いですね。なんでしょうね。ドＳ感はもちろんなんですけど、バランスですよね。「守ってくれるんだけど、どこかで守ってあげなきゃいけないんじゃないか」っていう危うさ、儚さを意識しながら演じました。

———斉藤さんは伊東さんが演じる福太はいかがでしたか。
斉藤　そうですね。大型犬的な存在感というか、癒しを感じました（笑）。子ども時代から福太は葵に対してすごく真っ直ぐに気持ちや愛情を向けてくれていて……時を経て大人になって、体が大きくなったからそこに包容力が加わり……でも折に触れ「来るぞ、来るぞ！」っていう危うさがあるんですよね。「絶対にただのでかいワンコじゃ終わらないだろ！？」っていう迫力を感じさせる声でした（笑）。

伊東　ちょっと一つまみ匂わせてたいな〜という気持ちがあって（笑）！「基本は素直で真っ直ぐ！だからこその危うさ」をちょいちょい混ぜ込んでみました。

———印象に残っているシーンやセリフはありますか。
斉藤　僕は原作を読んだときにラストシーンがすごく良いなと感じたんです。ある種、漫画ならではの表現というか……言葉なしに表現されていて、それがすごく素敵だなと思っていて。それが音声でどう表現できるのかなと思ったんですけども、音声は音声で逆に音ならではのラストシーンの演出がなされていて、それもすごく素敵だなと思っています。なので、どちらも合わせて楽しんでほしいです。
もうひとつは、「怖かった、寂しかった」っていうところ。あそこは「そうだよね……」っていう気持ちにすごくシンクロして演じさせて頂いたので、強く印象に残っています。話の内容の鮮烈さから、どうしても下巻に感想が集中しますね（笑）。

伊東　「怖かった、寂しかった」のところ……あそこは、家で台本を読んでいるときからどうしても泣いてしまうんですよね。漫画だと葵との記憶のフラッシュバックが入るんですけど、そこにいる葵の空気感みたいなのがすごく胸にきて……喋っている自分よりも、喋れない葵のことばかり考えちゃいましたね……ネタバレになっちゃうから多くは言えないんですが……。

斉藤　そうなんだよね、気配なんだよね。

伊東　そう……！　そこの福太と葵の空気感が、聞いている皆さんの脳内に綺麗にビジュアライズできれば成功なのかなっていう感じがします。

———発売に向けてのメッセージをお願いします。
斉藤　インパクトのある、非常にパワフルな作品です。決して軽々しく何度も繰り返し聴いてくださいと言えるライトな内容ではないんですけど、だからこそ自分も心からの表現ができたと思います。原作の持っているキラキラしている部分やダークな部分が、音声化によってまた新たな魅力を得て表現されていると思うので、是非原作と合わせて楽しんで頂きたいと思います。本当に決して後悔はさせないような素晴らしい作品になっていると思うので、是非お手に取って原作と合わせてお聴き頂ければ嬉しいです。よろしくお願いします！

伊東　この作品は、漫画として発表することにおいても、また音声化するにあたっても、様々な人の「勇気」みたいなものが必要な作品だったと思います。そういったところにも是非、想いを感じていただけると嬉しいな、と。そして今、こうして僕と壮馬くんが代表でコメントを出しておりますけども……福太と葵だけでなく、この作品には本当に魅力的なキャラクターが多くてですね……喫茶店の二人とか、非常に気になっております。スピンオフ、読みたいです。

斉藤　工さん、昔はストーカーだったらしいから……ストーカー編があるかもしれない（笑）。

伊東　ね。冗談だったのか何なのか……（笑）。でもあそこの二人はうまくいってるからね。喫茶店の店長と工さんを明るく描くことによって、エンディングが映えている部分もあると思うので、ＣＤ二枚組でちょっと長いですけども是非通してお聴きいただけると嬉しいです。ちなみに……このＣＤって、時間は２時間くらいになるんですかね？

———概算ですが、ＣＤ１枚で７０分以上あります。それが二枚組で……さらに特典もあるので……とても聴き応えのあるボリュームです。
伊東　なんと！　これはもう映画ですよ！　是非ハンカチとポップコーンを両脇に置いて楽しんで下さい！

斉藤　クッキーも置いときます？

伊東　そうだね、クッキーも！　えっ……クッキー！？　意味深！　置いといて大丈夫かな？（笑）

斉藤　……俺、いま、サイコパスみたいになってる？

伊東　大丈夫（笑）！　クッキー、食べたい人は隣に置いてください（笑）！　作業の片手間で聞けるのがドラマＣＤの良いところでもあると思いますけども、できればこの作品は集中して、味わってもらいたいと思います。皆さんがドラマＣＤを聴いてくださることで、この作品が完成します。聴き終わったときに胸に残ったものを、大事にしていただけると嬉しいです。皆様の心にインパクトを残すことができればいいなと思います。よろしくお願いします！